マーケット・会員を知る

海外販売レポート 2023年4月~6月

全体レポート

各国コロナ規制が緩和されたことにより引きこもり需要は落ち着きをみせ、代わりに海外旅行の需要が急激に戻ってきています。それに伴いインバウント需要が復調の兆しをみせています。

毎年、4~6月はアジア圏で虫よけや日焼け止めなどの需要が増えますが、今年も同様の動きで1~3月に比較し売上比率が大きく伸びています。また、レディースアパレルの比率が少しづつ増えてきています。アパレルに関しては日本製ではなくても、企画が日本であれば売れる商品が増えてきているようです。国別レポートでは、今回より流通額の増えつつある韓国のレポートも追加しました。

SUPER DELIVERYでは、多くの出展企業の運営の効率化を目指し「SD運営のひろば」というコンテンツを2023年6月からスタートしました。

「SD運営のひろば」は、私たちスーパーデリバリーの運営スタッフが出展企業のみなさまに向けて、毎週なにかしらのイベントを楽しく開催する定期コンテンツです。「SD運営のひろば」では、交流イベントやトークセッション、ウェビナー、ラジオなど…いろいろなコミュニケーションを通じて楽しみの広がる場を提供します。海外ネタも実施しておりますので、今後の運営の参考にしていただければ幸いです。

海外向けプロモーション

海外販売UPのための登録Tips!

国別レポート

北米(アメリカ・カナダ)

北米市場(アメリカとカナダ)の直近3か月で売上上位のジャンルは引き続き「ステーショナリー・クラフト」、「食器・キッチン」、「玩具・ホビー」となりました。その中でも特に「ステーショナリークラフト」ジャンルは人気に拍車がかかり、前年比で180%と大きく成長したジャンルです。また、今年に入ってから急激に成長をしているのが「手芸・クラフト用品」で、直近3か月の売上は前年比で675%と昨年同時期の7倍弱を記録しました。特に需要を集めたのが刺繍用の糸や布などの素材商品であり、品質の高さなどから徐々に注目を浴びるジャンルになりつつあります。

市場の景況感としては、年初に勃発した金融システム不安が和らぎつつあり、市場の明確な景気変調は見られなかったことが安心材料となりました。
しかし、依然根強いインフレが続くなか、9月に控える新学期商戦への支出が減少する見通しが出ているなど、消費者がコロナ禍後の長期的価格上昇傾向を受けて、消費行動が変わるなどの懸念が出始めています。今後は不要不急の支出を控え、必需品を優先する消費姿勢が強まるかもしれません。

(参照1: PRESTIA Global Research Monthly
(参照2: REUTERS)

香港

4~6月の出荷額は1~3月比113%になりました。上位ジャンルは「レディースアパレル」、「食器・キッチン」、「ステーションナリ・クラフト」になっており、4位の「ヘルスケア・コスメ」は一番伸び率が高いジャンルでした。
「レディースアパレル」のトップス&ワンピース、「食器・キッチン」の食器、「ステーションナリ・クラフト」の筆記具、「ヘルスケア・コスメ」のフェイスケア・基礎化粧品の人気が上昇している傾向です。

コロナの規制緩和により生活は通常に戻り、外出の機会が増えるとともにアウトドア系の商品仕入れが増えているようです。定期的に実施している会員ヒアリングによると、現地で流行っている商品と気温を見て仕入れ商品を選んでいるようです。香港は通年の気温が高いので、最近ではハンディファンが非常に人気です。どこでも見かけるような商品だと思われますが、大風量機能やデスクにおけるなど色々機能を見て選択しているとのことです。

コロナの規制緩和以降の来日観光客の内、香港の来日人数ランキングは3・4位になっています。香港の人口はわずか700万人にもかかわらず、去年11月から5月まで94万人以上の人達が訪日しました。それに伴い、現地消費者の購買力が旅行にまわっている分、下がっているとのことです。

台湾

台湾でよく動いているジャンルは、「レディースアパレル」、「日用品」、「食器・キッチン用品」、が主となっています。ここ3カ月も引き続きレディースアパレルの動きが好調でした。
台湾の気温は4~5月で25℃前後と暖かいですが、今年は特に暑く6月にはすでに35℃を超える日々が続いていました。そのため、レディースアパレルでは接触冷感などの涼しい素材に需要があり、日用品に関しては虫よけ関連商品、また熱中症対策になる夏に向けたグッズが比較的動いています。

また、昨年10月に台湾の出国制限が緩和され、直近の訪日者数もコロナ前の2019年と比較して約7割まで回復しています。5月に現地で大型の旅行展示会の開催もあり、格安航空券などが多く販売されているため、旅行や外出に使えるアウトドア商品の需要も増えている傾向があります。

コロナの感染者数は毎日平均数人程度で落ち着いています。マスクの着用も医療機関においては必須ですが、それ以外は屋内・屋外にかかわらず個人の判断に委ねられることになりました。

全体的にみると、アメリカ・中国の需要が減ることで製造業の景気後退が懸念されますが、コロナの影響が少なくなり、消費意欲の向上が見られるため、サービス業、小売業や観光旅行業などは2023年後半でもしばらく活発に動くと推測されています。

(※参照:日本政府観光局 (JNTO)

中国

4~6月のSD Exportの上位ジャンルは「食器・キッチン」、「ステーショナリー・クラフト」、「玩具・ホビー」でしたが、1~3月と比較するとステーショナリー・クラフトが軟調でした。

一方、国内受け渡しの海外販売に関しては1~3月比で「玩具・ホビー」、「ヘルスケア・コスメ」、「レディースアパレル」が伸びており、中でもレディースアパレルが堅調な推移をみせました。また、他のアジア圏同様に、アウトドア向けの商品の需要が高くなる傾向にあります。

1~3月の訪日人数合計は143,390人で、4・5月は242,700人ほどまで増えてきています。現時点では香港/台湾/韓国より下回っていますが、5月以降ビザ申請が緩和されており、今後夏季休暇シーズンにもなるので、訪日人数は激増するだろうと予想しています。


(※参照:日本政府観光局 (JNTO))

韓国

4~6月の上位ジャンルは「玩具・ホビー」、「ステーショナリー・クラフト」、「食器・キッチン」、「日用品」、「レディースアパレル」でした。1~3月と比べて伸び率が高いジャンルは「レディースアパレル」の217%、「玩具・ホビー」の144%になっています。

詳細をみると「ぬいぐるみ・人形」、「シャープペンシル」、「トップス」、「ワンピース」が人気商品になりました。「玩具・ホビー」は韓国では1位常連のジャンルになっています。主にキャラクター商品が人気で、最近ではサンリオの関連商品に人気が集まっています。韓国には日本のように各地に店舗があるわけではなく、済州島にキティミュージアムが1つあるだけのようです。それにもかかわらず「サンリオ」のキーワードが毎月上位に入っています。「サンリオ 筆箱」、「サンリオ シール」などのキーワード検索が多く、関連商品を求めている会員が多いようです。

コロナの規制緩和後、韓国からの訪日人数は世界一の258万人ほどになります。来日している韓国人も日本のカワイイグッズを購入したり、食文化を体験したりする方が多いようです。
また、6月に入ってから2015年以来8年ぶりの「ウォン高円安」になっており、為替も韓国からの旅行者を後押ししているようです。

(※参照:日本政府観光局 (JNTO)

記事についてご不明な点がございましたら、
お気軽にお問い合わせください

アバター画像
シマ
SUPER DELIVERYは創業時から携わっており、現在は海外事業で集客や販促等のマーケティング関連を担当しています。皆様の海外への販路拡大の伴走者としてお手伝いしていきます。

関連記事