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海外販売レポート 2024年1月~3月

全体レポート

2024年1月~3月は2月に旧正月があり流通額が大きく下がりましたが、その反動もあり3月に過去最高の流通額になる国もありました。特に北米や韓国は前期に続き、流通額は拡大基調にあります。

また、Webだけでなくリアルでのタッチポイントの施策として、4月1週目に台湾で15社ほどの出展企業様と合同展示会を実施いたしました。タイミング悪く地震もありましたが、300会員以上に来場いただきました。詳細は4月~6月のレポートにて報告させていただきます。

国別レポート

北米(アメリカ・カナダ)

北米市場(アメリカとカナダ)は引き続き好調をキープしており、前年比131%の着地となりました。昨年末に実施したYoutuberとのタイアップによる認知施策で、登録会員数が格段と増えたことが好調の要因です。また、日本から遠い国のお客様から見たときの生命線である、国際送料の最適化を図るため、商品の重量設定の促進や送料の値下げなどを実施し、購入者数も大きく増えた結果(前年比135%)となりました。改めて正しい商品重量の設定と適切な送料の提供の大切さが際立った結果です。

市場の景況感としては円安傾向の為替状況が売り上げの増加を後押ししました。今後の焦点はアメリカの政策金利の動向です。23年の年末段階では24年に段階的に政策金利を下げる予想が市場では多数でしたが、年が明けてインフレの下げ止まりなどから、年内の政策金利を下げる時期が想定よりも遅くなる基調となっています。このアメリカに対する市況感が原因の一端となり、日本のマイナス金利の撤廃にもかかわらず為替が円安のまま高止まりしている状況を生み出していると考えられます。輸出の観点からは円安は追い風になるので4月~6月も引き続き北米市場の拡大に期待したいと思います。

台湾

流通額が好調なジャンルは前期と変わらず「レディースアパレル」、「食器・キッチン用品」、「ステーショナリー・クラフト」が主となっています。今年の旧正月休暇は2/8~2/14にあり、例年通りに流通額の減少が見られました。旧正月休暇後には新学期が始まるため、ステーショナリー商品の流通額が上がる傾向にあります。

一方、日本からの食器輸入に関して台湾の食品医薬品局が、今後6カ月検品の強化をすると発表しました。通関でのランダム検査の確率が本来の2~10%から20~50%に上昇するため、今後の流通額に影響する可能性があります。円安の状況が続いていることもあり、台湾会員の購入者数は増加しつつも客単価はやや低迷しています。
(※参考資料:Yahoo新聞

日本観光局のデータによると、コロナ前の訪日台湾人数と比較すると26.3%も伸びています。台湾人口で計算すると、約50人に1人が訪日しているため、直接に日本商品を手にする機会が増え、台湾会員の購入額にも影響はあったと考えています。
(参考資料:日本政府観光局

そのほか、2024年4月にSD初主催の台湾展示会を実施しました。その結果はまた次回共有したいと思います。

香港

2月が旧正月の為、1月~3月の流通額は大きく変動しました。香港の会員ヒアリングによると、コロナ緩和以降海外への旅行者が増え、持ちやすく運びやすい物は香港で購入せずに、直接現地で購入する傾向にあるとのことでした。その影響もあり昨対で見るとステーショナリージャンルの流通額が下降傾向にありました。香港の店舗はこれまでと比較すると、よりサイズの大きい商品を仕入れる傾向が強くなっているように感じられます。

この期間ではヘルスケア・コスメとレディースアパレルが好調でした。ヘルスケア・コスメは乾燥対策のスキンケアが人気で、レディースアパレルは春夏ものが動きだしています。
来月以降、夏向け商品の流通額が更に伸びてくるので、まだ新商品を出し切れていない企業様はGW前には出品をお願いいたします。

韓国

 2024年に入ってから韓国での流通額は好調に推移しています。昨年同期間(1~3月)と比較すると、流通額158.5%増、購入者数190.2%増、登録者数383.9%増になっています。同時に、1月の流通額が過去最高になり、3月の購入者数が過去最高になりました。今年の旧正月は2月のため、韓国従業員の休みや通関対応を考慮し事前仕入れのニーズが多かった状況です。

 昨年9月から韓国現地のYoutuberやB2Bで有名な開業セミナー等の講師、また、新規転送会社と連携し、他様々な現地媒体にてブランディングを実施しました。

 人気ジャンルは相変わらず「ステーションナリー」、「玩具・ホビー」、「食器・キッチン」です。韓国会員は通関手続きが手間なため、1回で大量に仕入れをするのではなく回数を増やして、毎回小口で仕入れをする特徴があります。そのため、特にキャラクター関連の商品ですが、ロット数を数パターンに分けて商品登録することがお勧めです。

 一方、中国のECサイト(1688、Temeなど)を利用する韓国人が増加し、偽物による消費者被害が急増する傾向があるため、韓国公正取引委員会は「海外オンラインプラットフォーム関連消費者保護対策」を発表しました。そのため、特許庁と関税庁は海外直接購入商品の通関段階で偽物商品の取り締まりを強化するというニュースがありました。今回の発表で、日本から輸出した商品も範囲内になるか、まだ判明できないですが、連携している転送会社からは今のところ通常通りに通関しているとの情報が得られています。

(参考記事①:中央日報
(参考記事②:中央日報

中国

1月~3月のランキング上位の商品は玩具・ホビー類が半分以上を占め、なかでもミニマスコットホルダーとぬいぐるみコスチュームなどが人気でした。

コロナ緩和後、中国経済の状況は良くなく海外旅行より国内旅行の人気が高い状況です。以前のような爆買の景色はなくなり、ブランド品よりコスパのよい、気分転換できるぬいぐるみや文具・香り商品などが売れている傾向にあります。

2月は旧正月のため流通額は大きく減りましたが、3月はその反動から単月としては過去最高の流通額となりました。上位ジャンルのステーショナリー・クラフト、ヘルスケア・コスメ、食器・キッチンはどちらも前月比の130%以上となりました。

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シマ
SUPER DELIVERYは創業時から携わっており、現在は海外事業で集客や販促等のマーケティング関連を担当しています。皆様の海外への販路拡大の伴走者としてお手伝いしていきます。

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